形成外科
取り組み
患者さん一人ひとりに合った治療をします
当院は、日本形成外科学会認定施設で、形成外科疾患全般に対応する体制を整えています。特に力を入れていることは、外傷、褥瘡(じょくそう)などの慢性潰瘍、手術後の再建です。
お困りのことがございましたら、お気軽にご相談ください。
急性期病院の形成外科として
山科地区で形成外科がある病院は当院しかなく、急性期病院としての役割から、特に次の3つの疾患の診療に重点を置いています。
- 救急外傷
交通外傷や労務災害での顔面外傷や四肢外傷に対して、外科治療を多く行っています。 - 慢性創傷
京都下肢創傷センターとともに、糖尿病や閉塞性動脈硬化性疾患による慢性潰瘍の治療を行っています。 - 腫瘍切除後の再建
口腔外科の悪性腫瘍切除後の再建、乳腺科による乳がん切除後の乳房再建など、ほかの診療科とともにチーム医療で行っています。
対応疾患
スワイプ
救急外傷 |
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腫瘍 |
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潰瘍 |
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先天異常 |
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そのほか |
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リンパ浮腫外来
洛和会音羽病院では、リンパ浮腫外来を開設し、「リンパ浮腫複合的治療」を行っています。心臓から動脈を通って運搬された血液は、末梢組織で酸素や栄養分を供給します。
末梢組織において毛細血管から漏れ出た組織液(リンパ)は末梢リンパ管からくみ出され、リンパ管およびリンパ節を経由して静脈へと還流します。癌の術後や加齢でリンパ管の圧迫や狭窄が起こると、リンパ管の内容物が管外に漏出し、むくみ (リンパ浮腫) が現れます。
リンパ浮腫複合的治療は、セルフケア指導・用手的リンパドレナージ・圧迫療法・理学的リハビリ指導からなり、リンパ管を介して管外に漏出したリンパを静脈へ還流させるよう促す治療です。リンパ浮腫治療の資格をもった医師、看護師、理学療法士が連携して治療にあたっています。
外来でのリンパ浮腫複合的治療で管理が困難な場合には、入院での外科治療 (リンパ管静脈吻合) を行います。リンパ管と静脈を吻合することで、リンパが停滞しているリンパ管から静脈への流れを良くする治療です。MRI検査でリンパ液の停滞を評価した後に、リンパ管と静脈のバイパス路を手術で作成します。
リンパ浮腫外来の初診は、毎週木曜日に行っています。お電話での受け付けで対応いたしますので、遠慮なくご相談、ご紹介ください。
術前CT画像(左)とMRI画像(右)
術前の右下腿に高度な浮腫があります。
MRI造影検査で右下腿のリンパ液が白色に染まっています。
手術で右下腿に6カ所のリンパ管-静脈のバイパス路を作成しました。
MRI造影検査で右下腿のリンパ液が白色に染まっています。
2023年の診療実績
1年間で入院加療された患者さんの数:250人
- 良性新生物:61件
- 顔面骨骨折:36件
- 乳がん:19件
- 皮膚がん:16件
- 皮膚の損傷:13件
- 潰瘍:13件
- 熱傷:10件
- 手指切断:8件
- 褥瘡:8件
- 皮膚の上皮内がん:5件
- 骨髄炎:4件
- 先天奇形:2件
- リンパ浮腫:1件
- 皮膚膿瘍:1件
- 末梢血管障害:1件
- 悪性新生物:1件
- 眼瞼下垂症:1件
- その他:50件
手術件数
- 母斑・血管腫・良性腫瘍:460件
- 悪性腫瘍:102件
- 顔面骨骨折:38件
- 褥瘡・難治性潰瘍:18件
- 四肢切断術:11件
- 瘢痕・ケロイド:10件
- 手足の骨折:6件
- その他:566件