狭心症・心筋梗塞の治療について

血性心疾患(狭心症+心筋梗塞)の治療には、身体に負担の少ないカテーテル治療や薬物治療があります。

PCIを実施している写真(横井先生)

心臓カテーテル治療(冠動脈インターベンション)

冠動脈が狭くなっている所や詰まっている所に、手首や足の付け根からカテーテルを入れ、小さな風船を狭くなっている部分に送り込んで膨らませ、血管を広げます。その状態を維持するため、ステントと呼ばれる金属製の網状の筒を膨らませた部分に置きます。

このステントを入れても治療された約20〜30%の患者さんで再び血管が狭くなるため、最近では、狭くなるのを防ぐ薬剤を塗ったステントが主流となっており、このステントのおかげで狭くなる患者さんの割合が10%以下になりました。

また動脈硬化が進んでいると、血管の中が硬く(石灰化)、膨らみにくくなっていることが多いため、当院では熟達した冠動脈治療専門医が、血管の状態に合わせた様々な特殊カテーテルを使用しながら、最善と考える治療を行います。

当院で行う特殊カテーテル治療はこちら

冠動脈バイパス術

冠動脈の流れが悪くなっている部分の血管に別の血管をつなげて血液の通り道を作る手術です。心臓カテーテル治療と併用して行う事もあります。

詳しくはこちら:心臓血管外科

薬物治療

狭心症、心筋梗塞の予防薬として

(降圧薬・硝酸薬・高脂血症治療薬・抗血小板薬)

ステントを留置した後の異物反応の予防として

狭くなるのを防ぐステント(薬剤溶出性ステント)では効果(血管に内膜が張る)が出るまでに時間がかかりますので、血をサラサラにする薬を2種類、1年以上飲む必要があります。

再発の予防として

医師の指示に従い正しく薬を内服いただき、絶対にご自身の判断で薬を増やしたり、中断したりすることはおやめください。