虚血性心疾患はどんな検査がある?

心臓の状態を詳しく知るためには、様々な検査があります。心電図や胸部X線写真・超音波検査・核医学検査などで、臨床検査技師や医師が対応します。これらの検査の結果、医師が必要と判断した場合には冠動脈造影検査(心臓カテーテル検査)を行います。

心電図検査

心電図検査

心電図とは、心臓の動きを電気的な波形に現して記録したものです。記録された波形から、不整脈、心肥大、心筋症、狭心症、心筋梗塞などの病気を探ることができます。

検査時間:約10分

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トレッドミル 運動負荷心電図検査

ベルトコンベヤーの上で歩行・ジョギングを行い、心臓に負荷がかかる運動中の心電図や血圧の変化、症状の有無を調べる検査です。
狭心症や不整脈の診断、治療効果の評価、薬剤の効果判定などに有用です。

検査時間:約10分

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ホルター心電図検査

ホルター心電図検査は、自宅や職場での日常生活中の心電図を小型の記録器で、24時間記録する検査です。
また14日間の心電図を記録できる機器も導入しており、24時間では発見しにくい発作性心房細動不整脈や症状が無い不整脈などの波形も検出することができます。

装着時間:20分
記録時間:24時間〜最大2週間

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心エコー検査

心臓の大きさや動き、心臓にある弁の状態、血液の流れをリアルタイムに観察します。

検査時間:約20分

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経食道心エコー検査

心臓の後ろ側から心臓を観察することで通常の心臓超音波検査では見えにくい部分を鮮明に観察する事ができます。これにより心臓の中の血栓(血の塊)や弁の状態を詳しく見る必要がある時に行います。

検査時間:約30分

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下肢動脈エコー検査

足の動脈が狭くなったり、詰まったりしていないか、血流の流れをリアルタイムに観察します。

検査時間:約20分

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動脈硬化検査(ABI-PWV検査)

両腕と両足首の血圧を同時に測定し、足の動脈の狭さや詰まりがないかを調べる検査です。同時に脈波の伝わり方を調べることで、動脈硬化の程度もわかります。

検査時間:約10分

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皮膚灌流圧測定(SPP検査)

皮膚の浅い部分にレーザーを当てることで、血液の流れを測定する検査です。特に足に潰瘍がある患者さんの場合は、この血液の流れが治療する上で非常に重要です。

検査時間:約20分

心筋血流シンチグラフィ(SPECT検査)

静脈からRI(アイソトープ)という薬を注射して、心臓の血流を調べる検査です。安静時と薬剤を用いた負荷時のそれぞれの状況で撮影をして、評価を行います。

検査時間:心臓負荷時(30分) → 待機時間(2時間) → 心臓安静時検査(20分)

  • 撮影時間は30分くらいですが待機時間を合わせると約3時間かかります。

心臓MRI検査

CTやカテーテル検査と異なり、被ばくすることなく心臓の検査ができます。
心臓MRI検査の場合は主に心臓の状態や血流不足の有無を評価することができます。この血流の状況を評価するために、安静時と薬剤を用いた負荷時の造影検査を行います。

検査時間:約40分

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心臓CT検査(冠動脈CT)

心電図で心臓の動きを見ながら、造影剤というレントゲンに写る薬剤を使って冠動脈の狭さや硬さ(石灰化)を診断します。血管拡張剤やβ遮断薬という、心拍数をゆっくりにする薬を使用します。造影剤を静脈から注射するので、カテーテル検査に比べて体への負担が少ない検査です。
撮影の際には約10秒息を止めます。タイミングはスタッフがお声掛けしますので、ご協力をお願いします。

検査時間:約20分

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FFRct

AI(人工知能)によってCT画像を解析することで冠動脈の状況を立体的に把握できる、患者さんに優しい検査です。

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冠動脈造影検査(心臓カテーテル検査)

上記のような生理検査の結果、必要に応じて行う検査です。
手首や足からカテーテル(管)を入れ、造影剤を使って、冠動脈が狭くなっていないか等の状態を観察します。引き続き、そのまま治療を行うこともあります。

検査時間:約60分

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FFR-Angio

人工知能(AI)と高度な計算科学を組み合わせることで、カテーテルや薬剤刺激が不要で冠動脈が狭くなっていないかを調べることが可能です。

Coroflow

非閉塞性冠動脈疾患(INOCA(イノカ)) 診断するための検査です。特殊なカテーテルと専用の解析ソフトを用いて、今まで検査できなかった心臓の細い血管(微小血管)の流れを測定し診断します。