本来、心臓の調律(リズム)を司る電気信号は洞結節から生じます。ですが、それ以外のところから異常な電気信号が出てしまい、脈拍が乱れたり、速くなる状態を不整脈といいます。なかでも年齢を重ねるにつれ生じる可能性が高くなるのが「心房細動」です。 これは心房内で速く不規則な異常興奮が生じる疾患で、心拍が不整となり、心拍数が大きく変動します。動悸を自覚することもありますが、全く症状のないこともあり、すぐに命に関わることはあまりありません。しかし、心房内の血流がよどみ、血栓(血液の塊)ができやすくなり、それが流れて脳の血管に詰まると、脳梗塞を起こすので注意が必要です。
心房細動は高血圧、糖尿病、心筋梗塞・弁膜症などの心臓病や慢性肺疾患の方に発生しやすく、アルコールやカフェインの過剰摂取、睡眠不足、精神的ストレスを抱えているときにも起こりやすい病気です。