糖尿病患者さんの歯科治療 専門外来
※糖尿病・内分泌・生活習慣病センターからの紹介患者さんのみ
糖尿病と歯周病の関係
歯周病とは、歯や、歯と歯肉の間の隙間にプラーク(細菌の塊)が入り込み、歯の周りの組織を破壊していく病気で、歯周病細菌による感染症です。歯周病は単なる口の中だけの問題ではなく、歯周病細菌が血液の中に侵入することにより、全身へ影響を及ぼします。その全身への影響のひとつに、糖尿病があります。歯周病は、腎症・網膜症・神経障害といった糖尿病合併症の中で、「第6番目の合併症」として位置づけられています。
糖尿病患者さんの歯周病治療
- 糖尿病患者さんは健康な人に比べて2~3倍歯周病がより重症化しやすい。
- 歯周病が重症化している人ほど血糖コントロールが悪くなり、心疾患や腎疾患が悪化しやすい。
- 糖尿病患者さんが歯周病を治療するとHbA1cが改善する。
以上のことから、当院では、歯科医師、歯科衛生士も糖尿病チーム委員の一員となり、他職種と連携を取りながら、糖尿病患者さんの歯周病治療を行っております。
主に、
糖尿病・内分泌・生活習慣病センター
へ糖尿病教育入院された患者さんに対して、病態説明、歯周病チェックおよび口腔衛生指導などを行っております。退院後は、地域の開業歯科医院(かかりつけ歯科)へご紹介し、継続した歯周病治療をしていただいています。


歯周病セルフチェック
歯周病はひどくなるまで自覚症状が出てこない病気です。歯周病になると、歯周病菌のもつ毒素が血管を通して全身に運ばれ、さまざまな影響を及ぼします。
次の10項目について歯周病のセルフチェックをしてみましょう。
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セルフチェック項目 | ○ | 点数 | |
---|---|---|---|
1 | 歯を磨いたり、固いものを食べると血が出る | 2 | |
2 | 歯肉が赤く、腫れた感じがする | 3 | |
3 | 起床時、口の中がネバネバして不快である | 1 | |
4 | 口臭があると他人から言われる | 1 | |
5 | 前歯が出っ歯になったり、歯が長くなった気がする | 2 | |
6 | 歯並びが悪い | 1 | |
7 | 口で呼吸していることが多い | 1 | |
8 | 歯ぎしりをする習慣がある | 1 | |
9 | たばこをよく吸う | 1 | |
10 | ストレスを感じることが多い | 1 | |
合計 |
○をつけた項目の合計は何点でしたか? 下の表で確認しましょう。
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合計点 | チェック結果 | |
---|---|---|
0点 | 青信号 | 今は、歯周病の心配はありません。しかし、歯周病のごく初期には自覚症状が少ないので、歯科で定期的に検査を受けましょう。 |
1~3点 | 青~黄信号 | 歯周病になっているか、なりやすい要因をもっています。歯科で検査を受けましょう。 |
4~8点 |
黄信号 | 歯周病になっている可能性があります。できるだけ速やかに歯科を受診しましょう。 |
9点 | 赤信号 | 歯周病がかなり進行している可能性があります。必ず歯科を受診し、精査してもらいましょう。 |