頸椎椎間板ヘルニア
頸椎椎間板ヘルニア
頸椎の椎間板が後方に突出して、脊髄または神経根を圧迫し、神経の麻痺(まひ)や神経痛が発生します。保存的治療により軽快しない場合は、手術用顕微鏡視下で前方除圧固定術を行います。早期離床を図るために、金属プレートを用いて固定します。
- 椎間板の変性による髄核脱出 → 神経根、脊髄圧迫
- 肩こり、頸部痛
- 脊髄、神経根の圧迫による症状
- 上肢への放散痛
- 手指のしびれ感、感覚鈍麻(どんま)
- 手指の巧緻(こうち)運動障害(箸が使いにくい、書字困難、ボタンが掛けにくい)
- 下肢の痙性麻痺による歩行障害(速歩困難、転倒)
- 膀胱症状(頻尿、排尿遅延、尿勢低下、残尿感)
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頸椎前方除圧固定術
胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)と頸動脈鞘を外側へ、気管と食道を内側へよけて頸椎前方を展開します。手術用顕微鏡視下で椎間板を切除し、高回転気動式ドリルで頸椎椎体を一部削除して脊髄と神経根の圧迫を取り除きます。その後、人工骨と腸骨を移植し、チタン合金製のプレートで固定します
頸椎椎間板ヘルニア症例
第5/6頸椎椎間板が後方に大きく突出して脊髄を圧迫し、手足にしびれや痛み、麻痺症状が現れていました。
第5/6頸椎前方除圧固定術を行い、症状は消失しました。頸椎固定用スペーサーと金属プレートを用いて強固な固定を行いましたので、手術翌日には離床できました。