総合内科・禁煙外来
禁煙治療を始めるにあたって
喫煙は「ニコチン依存症」という「病気」として位置づけられています。喫煙によって体内に取り込まれるニコチン・一酸化炭素には、血管を収縮させ、血管障害を起こしたり、運動能力を低下させるなどの作用があります。
また、喫煙と切っても切れない関係にあるのが肺がん。がんの死因のなかで最も多く、その肺がん発生の最大の原因が喫煙です。また、肺がんのほかにも、心筋梗塞や脳梗塞などの原因にもなります。
禁煙治療の流れ
診療報酬改定において新設された禁煙治療に対する保険給付は、外来患者を対象としています。
禁煙外来の保険適応対象となる方
- 禁煙したいと思っていること
-
35歳以上の方でブリンクマン指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が200以上
- 35歳未満はこの限りではない。
- 禁煙治療を受けることを文書により同意している
- ニコチン依存症のスクリーニングテスト(TDS:Tobacco Dependence Screener)
スクリーニングテスト
該当するものを1点、なかったものを0点として、その合計を計算します。
判定方法:合計点が5点以上の場合、ニコチン依存症と診断されます。
禁煙治療のスケジュール
標準的な禁煙治療プログラムでは、12週間にわたり計5回の禁煙治療を行います。
初回診療から2週後、4週後、8週後、12週後の計4回、禁煙実行のための治療を行います。
- 12週以降も禁煙外来の通院を希望される患者さんは、診察料・投薬料とも自由診療となり、健康保険は使用できません。
治療開始前の問診・診断
禁煙治療のための条件の確認を行います。
初回診療・再診で行う治療内容
- 診察(看護師による問診も行います)
- 呼気一酸化炭素濃度の測定
- 禁煙実行、継続に向けてのアドバイス
- 禁煙補助薬の処方
お薬に関するお知らせ
現在、チャンピックス®錠(内服薬)はメーカー都合により出荷停止となっております。
そのため、当面の間ニコチネル®TTS(貼付薬)での治療のみとなります。
ご迷惑をお掛けしますがご理解のほどよろしくお願いいたします。
禁煙方法と費用
病院でのお支払い | 保険3割負担の場合 | 自費の場合 |
---|---|---|
初回受診 |
2,850円 ※検査の内容で金額が変わる場合があります。 |
4,050円 |
2回目以降 |
2,050円 ※検査の内容で金額が変わる場合があります。 |
1,350円 |
薬局でのお支払い | 保険3割負担の場合 | 自費の場合 |
---|---|---|
チャンピックス®錠 (内服薬) |
約14,000円 | 約46,000円 |
ニコチネル®TTS (貼付薬) |
8週間使用の場合 合計約7,000円 ※使用状況により金額が変わります。 |
8週間使用の場合 合計約24,000円 ※使用状況により金額が変わります。 |
主な禁煙の薬
禁煙のための補助薬であるチャンピックス、ニコチネルTTSなどが使えます。
これらの薬は禁煙後の離脱症状を抑え、禁煙を助けてくれます。
チャンピックス®錠(バレニクリン)
健康保険が使えます。
ニコチンを含まない飲み薬で、禁煙時の離脱症状だけでなく、喫煙による満足感も抑制します。
禁煙を開始する1週間前から飲み始め、12週間服用します。
ニコチネル®TTS(ニコチンパッチ)
健康保険が使えます。
喫煙時より低いニコチン濃度を長時間維持し、離脱症状をやわらげるように設計されています。
禁煙開始から、8週間使用します。
お医者さんと禁煙すれば楽に禁煙することができます
標準的な禁煙治療プログラムは、12周間に渡り、計5回の禁煙治療を行います。
まず初回診察で患者さんと話し合って、禁煙開始日を決定します。
毎回の診察では、禁煙補助薬の処方を受けるなど、禁煙状況に応じて医師のアドバイスを受けることができます。