皮膚科

概要

皮膚は人体最大の臓器であり、全身の鏡です。
皮膚の異常は体からの危険信号であり、健康上の問題の初期徴候である可能性があります。
皮膚は外界に接しているため患者さん本人にもその状態を確認していただくことが可能です。何か気になる症状があれば、気軽に皮膚科を受診してください。

ガイドラインに基づいた治療を提供します

皮膚科外来では、半身型の紫外線照射機器を用いてナローバンドUVB療法およびPUVA療法を行っており、主に尋常性乾癬(かんせん)、アトピー性皮膚炎、慢性痒疹、円形脱毛症などの皮膚科全般の疾患に対応し、患者さんにあった治療を心掛けています。また、円形脱毛症や帯状疱疹後神経痛に対しては、スポット型近赤外線治療器であるスーパーライザーを用いた治療も行っています。
入院では、重症帯状疱疹や蜂窩織炎(ほうかしきえん)、類天疱瘡(るいてんほうそう)の患者さんの診療にあたっており、他科と緊密な協力体制のもとで診断と治療を行っています。さらに、円形脱毛症に対する治療として、光線療法だけではなく局所免疫療法や入院でのステロイドパルス療法も行っています。

アレルギー疾患に対しては、耳鼻咽喉科・頭頸部外科にてアレルゲン免疫療法も行っています。

アレルゲン免疫療法外来について

発疹について

発疹の種類、部位をよく観察し、痛み、痒みなどの症状、発症からの経過を確認します。発熱などの全身症状が伴っているときはウイルスや細菌感染症、そのほかの全身的な病気に伴って生じている可能性も考えます。

医療設備

紫外線照射装置[デルマレイ-800]

幅の狭い波長の紫外線を照射することで、治りにくい皮膚疾患を効果的に治療します。光線治療の一つであるナローバンドUVB療法が可能で、従来のPUVA療法などと異なり、薬の外用をせずに治療を行えます。

有効疾患

尋常性白斑、乾癬(せん)、アトピー性皮膚炎、慢性痒疹、円形脱毛症、類乾癬(せん)、扁平苔癬(たいせん) など

近赤外線治療器[スーパーライザーTP-1]

皮膚の内部まで最も浸透しやすい光線である近赤外線をピンポイントで照射することで、患部の血管が拡張され、血流が良くなります。
さらに、体の働きを調節する生体活性物質の生成を促すほか、神経の興奮を抑える効果があります。
照射時の痛みはなく、鍼や温灸のような心地良い刺激と温感が得られます。

主な効果

鎮痛、消炎、創傷治癒効果

有効疾患

円形脱毛症、帯状疱疹後神経痛、皮膚疾患、皮膚潰瘍や褥瘡(いわゆる床ずれ)、疼痛性疾患 など

そのほか

  • 液体窒素

対応疾患

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎では、小児から高齢者まで、あらゆる年齢層の方が受診されており、ステロイド外用剤の正しい使い方や、スキンケア指導の他、生物学的製剤を使った治療も行っています。

爪白癬(せん)

可能な方には、抗真菌剤内服治療を行います。

尋常性乾癬(せん)

外用治療を中心に、重症例には内服治療や、紫外線療法も行っています。
詳しくは「医療設備」をご覧ください。

重症の円形脱毛症

紫外線療法やSADBEによる局所免疫療法を施行しています。近赤外線治療も施行しています。
詳しくは「医療設備」をご覧ください。

尋常性白斑

紫外線療法(ナローバンド)を行っています。

ウイルス性のいぼ

液体窒素による凍結療法を基本としていますが、難治の方には、モノクロロ酢酸による治療も行っています。

老人性のいぼ・小さな線維腫

有効であると思われれば、液体窒素療法を施行します。
手術適応に対しては、小手術の施行、必要に応じて、形成外科を紹介します。

巻き爪・陥入爪

爪切り指導や、必要に応じて、簡易のガター法、テーピングなどを行います。

下腿潰瘍・足趾の潰瘍

潰瘍治療と同時に生活指導を行います。さらに、治療可能な基礎疾患の有無を精査、加療。手術が必要な患者さんは、当該科(血管外科、形成外科、外科など)を紹介しています。

帯状疱疹

重症の方には、入院で行う点滴治療も勧めています。

アナフィラキシーショック予防

アナフィラキシーショック予防のためのアドレナリン自己注射薬処方をしています。

保険外診療

男性型脱毛症

内服治療を行っています。