マンモグラフィとは
マンモグラフィとは、乳房専用のX線撮影のことです。乳房を圧迫板で挟みながら、左右の乳房をそれぞれ複数の方向から撮影します。マンモグラフィは手で触れることの出来ないような腫瘤や、早期がんのサインである石灰化を高い確率で検出できます。
なぜ乳房を圧迫するの?
- 乳腺の重なりが少なくなるため、病変を見つけやすい
- 呼吸などによる体の動きを抑制するため
- 被ばく量を低減させるため
3Dマンモグラフィ(トモシンセシス)
当院では、2023年4月に3Dマンモグラフィ(トモシンセシス)を導入しました。1回の撮影でアームが回転しながら連続的にX線を照射し、細かくスライスした複数の断層画像が得られます(圧迫時間は通常のマンモグラフィより5~10秒長い程度)。見たい構造に焦点を合わせた画像を撮影することが可能で、乳腺構造の重なりにより発見が難しかった病変の観察が容易になりました。
検査の流れ・注意事項
当院では女性技師が担当いたします。
- 上半身の衣服を脱ぎ、検査着に着替えていただきます。
- 乳房を左右それぞれ「上下」と「斜め」の2方向から、計4回圧迫して撮影します。
(追加撮影する場合もあります)
撮影自体は10分程度です
次の項目に該当する方は検査が出来ない場合があります。必ず技師にお知らせください。
- 体内に機器や金属 が入っている方(ペースメーカーやICD、ILR等)
- 妊娠中の方、妊娠の可能性のある方
- 豊胸手術等をされている方
- CVポートが入っている方
マンモトーム生検
マンモトーム生検は、組織検査の一つで触診や超音波検査では分からない石灰化などの病変に対して行います。トモシンセシスを利用して病変の位置を確認しながら針を刺し、針の側面にある穴から組織を吸引して検体を採取します。局所麻酔のため、外来で行えます。
局所麻酔後、マンモグラフィを見ながら直径約4mm程の針で腫瘍組織を吸引しながら採取します。(局所麻酔のため、痛みは少なく外来で行えます。)
10分程、生検部位を押えた後、傷口をテープで止めて完了。縫合する必要はなく、約4mm程の傷口は1~2か月くらいでほとんど目立たなくなります。
針の太さと取れる組織量
生検用針の自動吸引装置により、広範囲の組織をとり込むことができ、また、1回の穿刺で複数の組織標本を採取できるため、早期の小さな乳がんでも、より確実な診断が可能です。