体幹部定位放射線治療(SBRT)
SBRTは、腫瘍に対して多方向から3次元的に集中的に放射線を照射する技術です。通常の照射法に比べて、周囲の正常臓器への線量を抑えつつ、腫瘍に対して一度に大線量をピンポイントで短期間に照射できるので治療効果は高く、副作用が少ないということが特徴です。
SBRTの適応
- 5cm以下で転移のない肺癌、肝臓癌、腎細胞癌
- 3個以内で他病巣のない肺転移、肝転移
- 5個以内の少数の転移
- なお、脳転移に対する定位放射線治療は現在実施できません。
SBRTの特徴
治療効果が高い
1期の限局した肺癌であれば4-8回の治療で80-90%の局所制御率が得られるといわれています。
治療期間が短く、体への負担が少ない
たとえば肺癌に対しては通常の照射法であれば30-33回と約6週間の治療期間がかかりますが、SBRTであれば1回40-60分、4-8回(1-2週間)で治療が終わります。体への負担も少ないので治療が終われば翌日から仕事など日常生活への復帰も可能です。
治療の流れ
がんの種類、腫瘍の位置などによって手術など他の治療法が望ましい場合もあり、どういう治療をしていくかは最終的には関係各科とのカンファレンスで決定されますので、まずは各臓器担当の診療科を受診してください。
SBRTの費用の目安(70歳未満・3割負担の場合)
スワイプ
照射回数 | 費用(70歳未満・3割負担) | |
---|---|---|
(例)肺がんSBRT | 4~8回 | 約200,000円 |
- 限度額適⽤認定証を申請されている場合はこの限りではありません。
- 70歳未満の方で高額療養費現物給付制度を利用した場合、自己負担は軽減されます。
- 入院の場合、別途入院費用がかかります。
- 費用については、管理課へお問い合わせください。